gallu's diary

「弟子向けの口伝」を書いていこうと思います。full openな場所で恐縮ではありますが、基本「ある程度スタンスその他を踏まえている弟子向け」の文章を想定してみたいと思いますので、その辺のスタンスをわきまえられない方には、あまりお勧めできない文章になるかと思いますので、ご了承ください。

「基礎」を徹底的に掘り下げ、身につける

初学者のころ、あと「ちょっと疲れてるとき」は、対症療法的な、Tips的な、上っ面を先に学んだ方がよいです。

手応えも見えやすいし面白いので、モチベーション維持が期待出来ます。

 

ただ。

「きちんと」学ぶときは、基礎をしっかりと身につけましょう。

とりあえず「よくわからないけど何となく動いてる」とかは論外。最終的には、CPUが電気信号がどんな風に流れているか、までを把握するくらいが、ソフトウェアエンジニア、インフラエンジニアとしては「必要な」基礎です。

 

一応先に書いておくと。「いきなり」その深みまで入り込もうとすると、ほぼ確実に「謎の森」に迷い込むので。

とりあえず「今必要な知識+一歩」、基礎に対して踏み込みを入れましょう。

千里の道も一歩から。踏み込んだ一歩の積み重ねが、ゆっくりと、基礎をより確かなものにしていきます。

 

あらゆる技術は、ほぼ確実に「前身」が存在します。

その前身をしっかりと踏まえ、対象技術がどのような理由から生まれ、発展し、育ち、ゆがんできたのか。

その道筋を把握すればこそ、「現状、自分にとって未知の技術」であっても、ある程度の道程の「予想」を立てることができます。

 

丸暗記とか、必要ありませんしむしろ有害です。

「背景に流れる哲学」を、しっかりと学び、噛みしめ、習熟させるようにしていきましょう。

 

UNIX magazine classic with DVDに書かれている「いまある道具なぜこの形をしているのか?」という言葉。

この重さを大切さを、しっかりと噛みしめていきましょう。

 

さればこそ、経験を「力に」変える事ができ、それはすなわち「生涯現役」としての道のりを築き上げる一助となり得るのです。

上に立っている時は固まっちゃいけない

ふと思い出した話なんだけど。

 

上で「指示出しをしている」ような立場の時とか、下の子が何か持ってきたときに、とりあえず一つ言えるのは「無言で固まるの禁止」。

 

大体、固まっている「上の人」の心情を開いてみると「悩んでる」とかそこら辺なんだけど。

下の子ってそこまでは解らない事も多いから、そうすると、沈黙が場合によっては「叱られる前兆なんじゃないか?」って思う人も、決して少なくないざんす。

 

このネタの大本は占い師やってるとき。

おいちゃんはTarotが専門なので、カードをめくって。解釈が難しいときに一瞬「…ん? これ、どう読む?」って悩むんだけど。

占われている人にとっては「悪いカードが出たから、どう言ったモノか悩んでる」って見えるらしくて、てきめんにおびえられます(苦笑

大体、1~2秒が限界。5秒とか、もはや牢獄か拷問。

 

理想としては「速やかにしゃべる」。よどみなく決断している姿は安心感が持てるので。

次に「悩んでしまいそう」な場合、1秒沈黙したらとっとと声を出す。で、悩んでいる事を告げて、その悩んでいるのは「己の判断力とか経験とか知識とかの問題であって、あなたには全くその責任はないんだよ」というのを最低限告げてあげる。

出来れば、悩んでいる内容を筋道たてて説明をすると、場合によっては「ベアプログラミング」よろしく解決するかもしれないし、そうでないにしても「どのような思考プロセスを経ているのか」を相手に伝授できるのはよいチャンスなので。

 

なので。

上に立ったり指導したりしている時は、とにかくまず「硬直した沈黙」を、徹底的に避けてください。

最低でも2種類の「距離の離れた」専門性を持とう

「1つのことに習熟する」ことが大切なのは言わずもがな。

ただ「習熟している1つ」があると、気をつけないと狭窄視野になって「ハンマーを持つ人には、すべてが釘に見える (If all you have is a hammer, everything looks like a nail.)」状態になりかねないので。

自分の拠り所が固まりきらないように、専門性は最低2つ、かつそれは「ある程度以上距離がある」ものを持つ必要がある。

 

さらにその上で「時々は、自分にとって初心者のジャンルに入り込んで、"初心者"というスタンスを定期的に学び、体験し続ける」事も重要。

 

そういやって前後左右に立ち位置を動かしていけば、老害にありがちな「しがみつき」とかから無縁でいられる確率はあがるざます。