gallu's diary

「弟子向けの口伝」を書いていこうと思います。full openな場所で恐縮ではありますが、基本「ある程度スタンスその他を踏まえている弟子向け」の文章を想定してみたいと思いますので、その辺のスタンスをわきまえられない方には、あまりお勧めできない文章になるかと思いますので、ご了承ください。

おいちゃん流 教材/シラバスの作り方

ちょっと色々と書き物調べものしていて頭が沸いているので、その勢いでw

多分本質的には「誰に教える時」にでも同じで、その類似形として「プロジェクトのスケジュールの切り方」が比較的似ているのですが。
その辺のテクニック回りを、軽めに。

基本的には「1回に教える、未知の情報は1つ」を、出来るだけ死守するようにします。
んと……かみ砕いて。

例えばおいちゃんはPHPをよく教えているのですが。
初心者に教える時に、例えば、「Hello World」の出力なんてのは、これはもぉ「大宇宙の法則」のごとく、初手に出てくるコードです。
で、その次に……いきなりWeb form、なんてのを時々(あるいはまーまーの確率で)拝見するのですが。
ちょっとジャンプしすぎじゃないかなぁ? とか思うわけなのです。

この辺はおいちゃんもちょいちょい間違えたり踏んだりするので気を付けたいところなのですが。
「自分にとっては知ってる以前の前提条件にして常識」が、初学者にとっては「未知に満ち満ちた謎の情報」だったりするわけです。

なので。
階段はできるだけ「1段づつ」ゆっくり上らせてあげるほうが、学習効率としてはよいのではないかなぁ、と。

Hello Worldにたどり着くまでですら、相手のITリテラシーにもよりますが
1. テキストエディタを起動できて、保存できること
2. サーバに接続できること(WinSCPとかかしらん)
3. サーバにファイルをアップする、か、或いはサーバのファイルが編集できること
4. サーバにあるファイルをブラウザで開けること
5. 「<?php echo "Hello World";」
と、前段に4つほどハードルがある訳です。いやまぁ「キーボード叩けない」とか「マウスクリックが解らない」とかその辺は一端おいておくとして……でも状況によっては「置いておけない」可能性があるから、微妙に怖いところです。

んで。
そのあとにWebフォームに行くには、それはもぉ結構大量な前提条件がある訳です。
なので、その前提条件を「1回のコードで1つ」くらいづつ、少しづつ小出しに出してゆっくりと教えてあげるほうが、初学者さんたちにとっては「楽」なんじゃないかなぁ? と思うのです。

なので。
教える時に、一つ重要なのは「わからない事」をリストアップして、その順番を整理する事かなぁ、と。

で、その「順番の整理」が、実は「プロジェクトのスケジュールの切り方」に役に立ちます。

おいちゃん、基本的に「ダミーデータ」とか呼ばれるものが大嫌いなので。
状況が許す限り、出来るだけ「データを作るものから作成するスケジュールを組む」事が多いです。
んと……典型的なのが「会員のログイン」。

割とちょいちょいと「とりあえず会員データをSQLで直入れして」ってやるのですが。
おいちゃんは、基本的には
・会員登録を一式作成
・会員のログインを作成
って順番で作って、出来るだけ「ダミーじゃなくて、正規ルートの情報」で固めるようにします。

あとは、近々のタイミングで
・パスワード再発行機能系
・管理画面での会員管理
を着手。

この辺の「リストアップして」「前提条件考えて整理して前後を入れ替えて」ってのは、割とちょいちょいと使えるテクニックなので。
普通にやってるような気もするのですが、冷静に考えると「できてない瞬間」とかたまに拝見するので、まぁ文章として残しておいてもよいかなぁ、などと。

久しぶりの「こちらでの」記事、でございます。

身の処し方、守り方

ふとあちこちでみて、色々と思ったので。

んと…技術者にとって「対象エリアの技術力が一定以上ある」のは当たり前で、その辺は最低でも「T字」くらいにはなっている(周辺知識もある程度まんべんなく把握している)のが必要なのは当たり前なのですが。
ただ、それ「だけ」だと危ないよねぇ、ってなお話でございます。


引用元はこちら。
…昔は古い方持ってたんだけど、色々あって手元からloseってしまったので、新しいのを再購入(苦笑


難波鉦異本 第1巻 (斬鬼コレクションワイド版コミックス)

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難波鉦異本 上 (BEAM COMIX)

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一話目の「和泉とささら」に出てくる、この辺の台詞。

常に客と自分のフトコロ具合把握しとれば早よに手ェ打てたろに
あの人 全部置屋まかせ…
自分の借金の額もわかってへんかもな……
- 中略 -
他人事やあれへんで
わたいもいつ落ちるかわかるかい
- 中略 -
身ィ守る方法知らんまんま
身売る芸覚えたいんか?
稼ぐ端からよってたかってむしり取られたいんか?

わたいら「体力の限界です」で泣いたら引退でける力士(デブ)ちゃうんやど?

出世より先に生きて退廓できるよう頭使え

カネの亡者がイヤやったらなあ……
本物の亡者になってまえ


プログラム系のエンジニアさんって、割と「とにかく言われるままにまずは仕事をして」ってな方向で頑張ってしまう人が一定数いると思います。
「仕事を仕上げないとお金をもらえないから」ってのが根っこにあるんですが、ただじゃぁ質問「仕上げる(完成)の定義は? それは、初めに合意したものと寸分違わず一致してる? 増えてない?」。


その辺を「仕方ない」で無思考に入って「とにかく納得してもらえるところまで仕上げないと」って方向でスキルを上げても、正直「身ィ守る方法知らんまんま 身売る芸覚えたいんか? 稼ぐ端からよってたかってむしり取られたいんか?」って思ってしまうわけなんですね。
摩耗して倒れても。かけてもいいですが相手は「一切、配慮してくれません」。


プログラムスキルを上げるのは大切ですが、同じくらいに「プロジェクトマネジメントスキル」とかその辺のスキルを上げて「身ィ守る方法」知らないと、ろくな状況にならないんですよね正直。
後は、ぶっちゃけると「必要に応じて、相手に殴りかかる」スキルと度胸。そのために必要な、判断力やら(ギリギリで動くとじり貧なんで、早めに動く必要があります)法知識やら。


ま。

ええか?
廓(ここ)では誰もおまえを守ってくれん
もちろんわたいも守ってやれんけど……
せめてむしり取られん知恵だけはつけたるわい

なんて話を和泉ねぇさんも言っているので。
おいちゃんも、その辺は、折に触れて話していきたいなぁ、と。

業の深いところまで刻み込んで初めて「身につく」という

とりあえずメインとしてはIT技術関連なのですが。
「知ってる」と「(日常的に)出来る」との間には、結構な乖離がございます。
おいちゃん的には深広練(しんこうれん)とか勝手にネーミングしてたりしますが、そのうちの「練」の部分でございます。
http://d.hatena.ne.jp/gallu/20110425/p1
http://d.hatena.ne.jp/gallu/20110504/p1


端的に書くと「知ってる、じゃなくて、出来るってところまでひたすらにトレーニングを繰り返せ」って話になるのですが。


ちょうど良いものに「業」というものがございます。
この場合は、仏教における「業(ごう)」ですね。
まずは此方の書籍をご用意ください。


蝉丸Pのつれづれ仏教講座

蝉丸Pのつれづれ仏教講座

蝉丸Pのつれづれ仏教講座


P44

身体に癖や生活習慣病があるように、口に口癖のあるがごとく、心にもまた、考え方や嗜好の癖がつくものです。

本人が自覚せずとも行動に影響を及ぼす、そういうある種の傾向が深く心に根ざしている様を「業が深い」なんて表現をいたします。
また、行為の影響を定着させることを風薫るの薫に習うと書いて薫習(くんじゅう)と表現いたします。

P45

ものに臭いがつく分には、まだ気づきやすいのですが、これが心の領域となりますとチェックがしにくくなりますし、自分で自覚がなかったりいたします。
ものの考え方のパターンや言葉遣い、人に接するときの行動原理や趣味嗜好など、「私」というOSのレジストリにどういうモノが蓄積しているのか、このお彼岸に一度チェックしてみるのも一興かと。


ってな訳で「染みつくモノ」があります。
じゃぁそれが必ずしも「不要品なのか」ってぇとそうとも限りませんで。
最近お好みのKAKERUさんのマンガから、こちらを。


大江山流護身術道場 2

大江山流護身術道場 2 (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ)

大江山流護身術道場 2 (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ)


P128

…難しいです!!
ただのひじ打ちなのに!


おうよ! こっから先は「技」だからね!!
何千何万と繰り返して体に叩きこみ
条件反射で自然にできるようになるまで
使えない代物と思っとけ!!

P133~

武道だの格闘技だの
恐れる必要ねぇ
どうせ咄嗟には
技なんか出せねぇ
咄嗟にモノを言うのは…
力と体重!!
そしてその両方とも
女にはな……


(諸手手刀打ち!!!)
だからこそ
(中段正拳!!!)
(後ろ肘打ち!!!)
武道家は
「技」と「型」を
何千何万と繰り返し
(掛け受け)
(中段肘打ち!!!)
「体に」たたき込む!!!
(上段掌底付き!!!)
(下段蹴り!!!)
頭ではなく
理屈ではなく
体!!!
体という第2の脳に
たたき込まれた技だけが
思考より早く
体を動かす!!!


専門学校の生徒さんなんかには、何度か「リズムゲー」とか「格ゲー」とかで説明をしました。
ん…「おいちゃんの」年齢を鑑みて、ストリートファイターIIで説明をいたします。
おいちゃんは「春麗」「ガイル」「バルログ」使いですが、ここは一般受けを狙って、リュウ&ケンで説明をw


初めの頃は「大中小のパンチのボタン」を押すのにも一瞬探すわけなのですが、まぁその辺は比較的すぐになれます。
そうすると今度は「波動拳」とか打ちたくなるのですが、意識をレバーに集中して「下・右下・右」って頑張るとパンチボタンを押し忘れて外したりします。斜めが意外と難しくてねぇ。
でも、段々なれると、割とスムーズに波動拳が打てたりします。
そうすると。
今までは「波動拳を出すこと」に脳みそを使ってた分が「無意識に」出せるようになると、相手の手を読んだりとか、他の事ができる余裕ができるわけなんですね。
言い方を変えると「頭ではなく、理屈ではなく、体で」波動拳が打てる訳ですw


リズムゲームも大体一緒ですね。
おいちゃんはDDRで、バタフライとか大好きだったのですが。
初めは、落ちてくる矢印1つを追いかけるのが精一杯なんですね。
でも、慣れると2~3つの塊のうち「覚えてるパターン」は、一目で把握できて、踏める。
段々、覚えてるパターンが増えて、塊の矢印も4~5つとかになって、複雑なステップが踏めるようになってくるんですね。


この辺って一通り「同じ事」だと思うのでございます。
で、これは「プログラミング」とか「インフラ」とか「設計」とか、その辺の技術全般にも言えるのだろうなぁ、と。


例えば…
クラスの切り方が「理屈で」分かったから、コメントの書き方が、アルゴリズムの実装と適用が、テーブル切りが、出来ます…ってのを、おいちゃんが厭う理由でございます。


ひとつには単純に「他人から口伝でor書籍から学ぶ」では学びきれない「実地ならではのノウハウやTipsやその他諸々」ってのもあるのですが。
それとは別に「頭で分かってるだけだと、実際には出来ない」ってのを大量にみているんですね。


頭で分かってるだけだと。
結局
・プログラムを組む
・「頭で分かってる」理屈が割り込んできて、コードを書く流れを食い止められながら、なんとか書いていく
・面倒になったりすると段々「しみこんでいる、汚い書き方」で書いてしまうほうが心地良いしねぇ
結果として「ダメコード/ダメ設計」が算出されてきます。
それでは駄目なんですね当たり前ですが。


なので。
面倒だと思っても、新しいテクニック…特に「頭では、よいと分かっている」ものについては。
多少、当面の効率が落ちようとも、基本的には「体にしみこむまで」しっかりとヤリ込む必要があるわけです。…締め切りとは相談しつつ、になりましょうが。


この辺は。
ある程度「ちゃんとやっている」人には割と周知の事実なのですが(実体験で理解できるから)。
出来てない人ほど「やらないし疑う」んで、まぁなんていうか…「やってみろ」としか。
そういう意味で、体育会系の人は「基礎トレの重要性」とか体で知ってるんで「プログラムもいっしょ~」とかいうと通りがいいんで楽ですね(笑



時々耳にする「プログラマは怠惰が美徳だからそんな繰り返しての修行とかちゃんちゃらおかしい」とかいうお話については。
実のところ、いわゆる「プログラマ美徳としての怠惰」って、あんまり怠惰じゃないんですよね(笑
彼らは「より一層怠けるためになら、どんな努力をも惜しまない」っていう、ある種筋金が入ってる怠惰なので(笑


エンジニアが「勤勉ではいけない怠惰じゃないと駄目だ」ってあたりは、此方を。
http://d.hatena.ne.jp/gallu/20081114/p1


そこを踏まえた上で。「手を動かす方向ではなくて、頭を使う方向に」手間暇をかけなさい、って話は此方を。
http://d.hatena.ne.jp/gallu/20081118/p1


結局の所「怠けるための言い訳」に何一つとして利はないものでして。
ただ、基礎トレーニングを「苦行とみなすか」「楽しいと思うか」。
プリシラ・ロバーツ(@昴)のように「毎日、2時間以上、ただ立つだけの練習をして(毎晩、1番から5番までの足のポジションだけを、2時間以上おさらいして)」、しかもそれを「心底楽しそうに笑顔でやっている」なんてほどの境地に立てるかはわからんのですが。
ただまぁ「新しい知見は、ちょっとしたものであっても、ワクテカする程度にガキな心」を忘れずにいれば、色々と楽しいんじゃないか、とか思うわけなのでございます。


まぁこの辺の心得って色々とあるのですが。
こっち側の「口伝」のほうなので、いささかごっつい話でも、まぁ、よいかなぁ、っと。


というわけで。
技術を学ぶ時は。「理解した」じゃなくて「体にしみこんだ」って言えるところまで、反復練習を繰り返して、自分のものにしていきましょう。